ライブ配信では、時間の都合で取り上げられない質問も少なくありません。そこで資産形成ナビでは、配信中に流れた質問の中から「これは多くの人の参考になりそう」と感じた内容を、Q&Aシリーズとして整理していきます。
今日の質問
70代の親にもオルカンを勧めてよいでしょうか。銀行窓口で手数料の高そうな商品を勧められているようで心配です。
結論
オルカン自体が悪いわけではありません。ただし、70代では投資期間が短くなりやすいため、若い人と同じ感覚で勧めるのは危険です。
まず確認するべきなのは、生活費、医療費、介護費、近い将来に使うお金を現金で確保できているかです。そのうえで、本人が値下がりリスクを理解し、納得している場合に限って、余裕資金の範囲で考えるのがよいです。
高齢期は時間が弱点になる
オルカンは、全世界株式に広く分散する投資信託です。長期で積み立てる人にとっては、有力な選択肢になりやすい商品です。
ただし、株式は大きく値下がりすることがあります。若い人なら、下落しても働きながら回復を待てる可能性があります。70代の場合、生活費や介護費として近いうちに使うお金があるため、回復を待つ余裕が少ないことがあります。
商品が良いかどうかより、使う時期と合っているかが大切です。
親に確認したいこと
勧める前に、次を確認したいです。
- 毎月の生活費はいくらか
- 年金だけで暮らせるか
- 医療費や介護費の備えはあるか
- 5年以内に使う予定のお金はいくらか
- 値下がりしても売らずに待てるか
- 本人が仕組みを理解しているか
ここが曖昧なまま投資商品を選ぶと、相場が下がったときに家族間のトラブルになりやすいです。
銀行窓口の商品は慎重に見る
銀行窓口で提案される商品がすべて悪いわけではありません。ただ、手数料、販売手数料、信託報酬、解約条件、為替リスク、毎月分配型かどうかは必ず確認したいところです。
本人がよくわからないまま契約しそうな場合は、一度持ち帰って家族で確認するのが安心です。金融庁も、高齢者への投資勧誘では理解力や健康状態などを踏まえた慎重な対応が必要だと案内しています。参考として、金融庁の相談事例も確認できます。
子どもが押しつけないこと
子ども世代が投資を学ぶと、親にも良い商品を教えたくなります。ただし、親のお金は親のものです。
本人が不安に感じているなら、無理に投資させる必要はありません。まずは、手数料の高い商品を避ける、現金を守る、不要な保険や金融商品を整理するだけでも十分な改善になることがあります。
まとめ
- 70代にオルカンを勧める前に生活費と使う時期を確認する
- 近い将来に使うお金は現金で確保する
- 本人が値下がりリスクを理解していることが前提
- 銀行窓口の商品は手数料とリスクを必ず確認する
- 親のお金は親のもの。子どもが押しつけない
高齢期の投資は、増やすことより先に、生活を守ることが土台です。