今回の宿題は「借金を返済しよう」です。筆者は、すでに返済順位を見直し、現在も返済を進めています。今回改めて考えたのは、なぜ返済を続けることが将来の資産形成につながるのか、という点です。
この記事でいう取り組み済み・完了は、すべての借入れを返し終えたという意味ではありません。筆者は全体の返済を完了したとは書かず、完済を目標として返済を継続している段階です。借入先、残高、金利、返済額、返済日などの個別情報は公開しません。
今回公開後の進捗
結論|返済は、将来の家計余力を取り戻す土台づくり
利息が発生する借入れでは、元本を返すお金に加えて、契約条件に応じた利息や手数料の負担が生じます。返済とその負担が続く間、そのお金を同じ月に貯蓄、生活防衛資金、将来の支出準備、投資へ同時に回すことはできません。
そのため、高金利と判断した借入れを減らし、返済負担を小さくしていくことは、単に借金残高を減らすだけの行動ではありません。将来、家計の中で自由に配分できるお金を増やしていくための土台づくりでもあります。筆者はこの考え方を理解し、返済を続けているため、今回の宿題を取り組み済み・完了とします。
ただし、借金があるだけで資産形成が不可能になるわけではありません。借入れの目的、金利、期間、担保、税制、返済条件、家計の状況はそれぞれ異なります。この記事は、すべての借入れを一律に悪いものと決めつけたり、すべての人に同じ順番を勧めたりするものではありません。
71日目から75日目までの役割を分けて考える
借金を扱う宿題が続いているため、それぞれの役割を分けて整理します。75日目は返済手順の繰り返しではなく、返済と資産形成の関係を考える日です。
| 日にち | テーマ | 学んだこと |
|---|---|---|
| 71日目 | 借金が家計へ与える影響 | 金利だけでなく、将来のキャッシュフローにも関わること |
| 72日目 | 高金利優先の考え方 | すべての必要な返済を守ったうえで、追加分の優先順位を考えること |
| 73日目 | 条件と順番の見直し | 実際の条件を確認して返済順位を考えること |
| 74日目 | 返済の継続 | 決めた方針に沿って無理なく返済を続けること |
| 75日目 | 資産形成の土台 | 返済負担を減らすことが、将来の家計余力につながること |
これまで学んだことをつなげると、返済は「借金をなくす作業」だけではありません。返済が続く間の家計を整え、将来の選択肢を増やすための行動として捉えられます。
利息は借りることに対する対価として考える
利息を感情的に「すべて無駄」と表現するのは適切ではありません。J-FLECは、利子・利息を、お金を貸したり、預けたり、借りたりする際に生じる対価と説明しています。J-FLEC「利子・利息」
住宅取得、教育、事業、急な必要資金など、借入れが意味を持つ場面もあります。借入れそのものを責めるのではなく、何のために借りるのか、無理なく返せるのか、契約条件はどうなっているのかを確認することが大切です。金融庁も、借入れの必要性、返済可能性、金利・手数料を含む契約内容の確認を案内しています。金融庁「多重債務者対策・貸金業法等について」
一方で、利息が発生する借入れを長く抱えるほど、返済期間中に利息負担が続くことがあります。同じ元本、同じ期間、同じ返済条件で比べるなら、一般に金利が高いほうが利息負担は大きくなります。ただし、返済方式や手数料などが異なれば単純には比べられません。名称だけで判断せず、各契約の現在の条件を見る必要があります。
返済があると、家計の配分にどんな影響が出るか
家計には毎月、生活に必要な支払い、将来に備えるお金、楽しみのためのお金など、さまざまな使い道があります。返済予定がある間は、その返済に使うお金を別の目的へ同時に使うことはできません。これは、家計の中で自由に配分できる余力が小さくなる可能性がある、という意味です。
たとえば、毎月の返済と利息の支払いがある間は、その分だけ預貯金や生活防衛資金を増やすペースが遅くなることがあります。投資をしたいと考えていても、近いうちに必要な生活費や返済に充てるお金まで投資へ回せば、価格変動があったときに困るかもしれません。
これは「借金がある人は投資をしてはいけない」という意味ではありません。低金利の住宅ローンなどと、高金利の消費者向け債務を同じものとして扱うこともできません。大切なのは、返済の必要性と家計の安全性を確認しながら、投資に回せるのが本当に余裕資金かを見極めることです。
J-FLECは、当面使う予定のない余裕資金を投資に充てることを基本として紹介しています。金融経済ナビの投資に関する解説 投資の収益は将来確定しているものではなく、価格変動や元本割れの可能性があります。返済に必要なお金や生活費を、投資で必ず増やせるとは考えません。
高金利の返済を優先する意味を、資産形成の視点で見る
72日目から74日目では、必要な返済を守ったうえで、高金利の借入れを優先候補にする考え方を学び、返済順位を見直して継続しています。75日目では、その行動を資産形成の土台として捉え直します。
利息が残高に応じて発生する契約では、元本を早く減らすことで、将来支払う利息負担を減らしやすい場合があります。その結果、返済が進んだ後の家計に、貯蓄や将来の支出へ配分できる余地が生まれる可能性があります。
ただし、返済を「同じ利回りが必ず得られる投資」と完全に同一視することはできません。返済による効果は契約条件や元本と利息の内訳に左右されます。投資は利益が保証されず、返済は契約上の支払義務です。高金利の債務を抱えながら投資で一気に取り返そうと急がないことが、今回の家計方針です。
また、0%の債務では利息負担がない場合がありますが、返済義務がなくなるわけではありません。奨学金、住宅ローン、事業のための借入れなども、目的や条件が異なります。全ローンを即時に完済すべき、またはNISAを必ず後回しにすべき、といった一律の結論は出しません。
純資産を見ると、負債を減らす意味が分かりやすい
52日目の記事では、家計を資産だけでなく、負債も含めて見る考え方を学びました。純資産は、資産から負債を差し引いて考えます。資産を増やすことだけでなく、負債を減らすことも、家計全体を見るうえで重要です。
ただし、返済した金額のすべてがそのまま純資産の増加になる、と単純に考えることはできません。借りた元のお金を返す元本返済は負債を減らす行為ですが、利息は借入れに伴う費用です。元本と利息を区別して見ると、なぜ早めに返済負担を小さくしたいのかを落ち着いて考えやすくなります。
数字を細かく公開する必要はありません。まずは、資産と負債の両方が家計にあること、返済によって負債の残高が減っていくことを理解するだけでも、資産形成をより広い視点で捉えられます。
完済後のお金は、家計に合わせて再配分する
将来、一つの借入れを返し終えたときは、それまで返済に使っていた家計のお金を別の目的へ再配分できる可能性があります。候補としては、残る返済への充当、生活防衛資金の補充、将来の大きな支出の準備、預貯金、余裕資金での資産形成などがあります。
ここで「返済額をそのまま全額投資へ回す」と決めつけません。生活防衛資金が十分か、近い将来の支出予定があるか、ほかに返済が残っているかによって、優先順位は変わります。43日目の記事で学んだ特別費のように、毎月ではない大きな支出に備えることも家計の土台になります。
投資だけが資産形成ではありません。預貯金、生活防衛資金、将来の支出に備える資金を整えることも、家計を安定させるための大切な資産形成です。完済後の選択肢が広がることを励みにしつつ、そのときの家計を確認して配分を決めます。
無理な短期完済を目標にしない
返済期間を短くしたい気持ちは自然ですが、手元のお金を完全に使い切ったり、生活費や必要な固定費を削りすぎたりすると、急な支出で新しい借入れが必要になる可能性があります。返済を進めることと、生活を維持することは両立させる必要があります。
不要な新規借入れを増やさないことは大切です。一方で、返済のために別の高金利の借入れへ頼ることは勧めません。借り換えやおまとめも、低金利になる場合がある一方、手数料、返済期間、総支払額などを確認しなければ判断できません。どの人にも当てはまる解決策ではありません。
最低限の返済が難しい、支払日を過ぎそう、返済のための借入れを考えているといった場合は、ひとりで抱え込まず、早めに相談先を確認します。金融庁は全国の財務局などに多重債務相談窓口を案内しています。金融庁の相談窓口 相談することは責められることではなく、状況を整理するための行動です。
筆者の今後の方針
筆者は現在、高金利と判断した借入れを優先して返済しています。まずは現在進めている返済を継続し、完済を目指します。全借入れを完済したと示すものではなく、目標に向けて取り組んでいる途中です。
将来、返済負担がなくなった後には、家計の余力を生活防衛資金、貯蓄、将来支出の準備、資産形成へ回せる状態を目指します。返済を資産形成と別の話にせず、家計の土台を整える過程として続けていきます。
実践チェックリスト
- 返済に必要なお金と生活費を混同していないか
- 各契約で必要な返済を続けられているか
- 手元資金を完全にゼロにする計画になっていないか
- 高金利と判断した借入れを優先候補にする根拠を確認したか
- 返済を投資の利益保証と同じように扱っていないか
- 投資に回すお金が本当に余裕資金かを確認したか
- 返済後に使えるお金の再配分を考えたか
- 新たな借入れで返済を先送りにしようとしていないか
- 返済が難しいときの相談先を確認したか
よくある質問
借金があると資産形成はできませんか
できないとは限りません。ただし、返済と利息の支払いがあることで、貯蓄や投資に回せる家計余力が小さくなる場合があります。借入れの条件と家計の安全性を確認し、余裕資金の範囲で考えます。
借金があれば投資はしてはいけませんか
一律には言えません。借入れの目的、金利、期間、家計の状況は異なります。ただし、高金利の債務を抱えながら投資で必ず取り返せるとは限りません。生活費や返済に必要なお金を投資へ回さないことが大切です。
返済したお金はすべて純資産を増やしますか
元本返済は負債残高を減らしますが、利息は借入れに伴う費用です。元本と利息を同じものとして扱わず、家計全体で考えます。
完済後はすぐ全額を投資すべきですか
一律には勧めません。生活防衛資金、近い将来の支出、残る返済、家計の状況を確認してから、余裕資金で資産形成を検討します。
今回の宿題は完済済みという意味ですか
いいえ。筆者は現在も返済を継続しており、全借入れを完済したとはしていません。返済を資産形成の土台として理解し、実際に返済を進めているため、取り組み済み・完了としています。
まとめ|返済を続けて、将来の選択肢を増やす
借金返済は、残高を減らすだけの作業ではありません。利息負担が続く借入れを見直し、返済を進めることで、将来の家計余力を取り戻すことにつながります。筆者は高金利と判断した借入れを優先して返済し、完済を目指して継続しています。
借金がある人を責めたり、投資を全面的に禁じたりする記事ではありません。借入れの性質と家計の状況を確かめ、生活を崩さずに返済を続けることが大切です。返済負担が減った後には、生活防衛資金、貯蓄、将来支出、余裕資金での資産形成へ家計の選択肢を広げていきます。
※本記事は、リベラルアーツ大学およびリベシティの公式記事ではありません。
筆者が学んだ内容や実際に取り組んだ結果を、初心者向けに整理した非公式の実践記録です。
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当サイトの情報は、特定の商品や投資行動を推奨するものではありません。最終的な判断は、ご自身の状況に合わせて行ってください。