今回の宿題は「必要最小限の掛け捨て保険に加入しよう」です。

前回88日目では、不要な生命保険・医療保険を見直し、公的保障と自分の貯蓄を確認したうえで、本当に不足する部分だけ民間保険で補うことを学びました。

89日目では、貯蓄型保険を解約して戻ってきたお金について、生活防衛資金、近く使うお金、長期投資資金に分けて考えることを整理しました。

今回の90日目は、その保険見直しの仕上げに近い内容です。

僕が今回理解したのは、保険は「不安だから何となく入るもの」ではなく、制度と家計の仕組みを確認したうえで、自分では負担できない大きな損失に対して不足分だけ掛けるものだということです。

公的医療保険。

高額療養費。

傷病手当金。

遺族年金。

介護保険。

雇用保険。

こうした公的保障を確認し、さらに預貯金や金融資産、配偶者の収入、勤務先の保障などを確認します。

そのうえで、それでも足りない部分があるなら、その不足分を必要な期間だけ掛け捨て保険で補う。

この順番なら、保険料という固定費を必要以上に増やさず、大きなリスクにはしっかり備えられます。

今回の宿題を通じて、保険は「入るか、入らないか」の二択ではなく、「どのリスクに、いくら、何年間必要なのか」を計算するものだと理解しました。

今回公開後の進捗

貯める力 90/123
貯める力の残り 33件
全体 90/345

掛け捨て保険は「お金が戻らない保険」ではなく保障を買う保険

掛け捨て保険という言葉には、少し悪い印象があります。

何も起きなければ、お金が戻ってこない。

だから損をする。

そう考えやすいからです。

しかし、保険の目的を「資産形成」ではなく「大きな損失を他者へ移転すること」と考えると、見方が変わります。

たとえば、自動車保険で事故を起こさなかった年に、

保険金を受け取れなかったから損だった

とは必ずしも考えません。

その1年間、高額な対人・対物賠償のリスクを保険会社へ移していたからです。

生命保険の掛け捨て型も同じです。

自分が亡くなった場合、残された家族が生活できなくなるほどの損失が発生する期間だけ、その大きなリスクを保険会社へ移します。

保険金を受け取らずに契約期間を終えたなら、それは「事故が起こらなかった」「無事に家族を守る期間を終えた」という見方もできます。

必要保障額は「不足分」で決める

生命保険文化センターでは、死亡保障の必要額について、家族構成、収入、資産状況、子どもの年齢などによって異なるとしています。

考え方としては、

残された家族に必要なお金

から、

遺族年金

配偶者の収入

預貯金

金融資産

死亡退職金

勤務先の保障

などを差し引きます。

その不足分が、民間生命保険で補う必要保障額の目安になります。

つまり、

3,000万円の死亡保険が人気だから3,000万円

ではありません。

自分の家族に必要なのが1,500万円なら1,500万円。

十分な資産があり、不足がほとんどないなら小さくなる。

扶養する家族がいなければ、大きな死亡保障が不要な場合もあります。

数字を先に決めるのではなく、不足額から逆算します。

公的保険を知ってから民間保険を使う

金融庁の公的保険ポータルでは、民間保険は公的保険を補完する役割があるため、公的保険の保障内容を理解したうえで、必要に応じて加入することが重要だと案内しています。

今回までの宿題で、この順番をかなり具体的に理解できました。

病気やケガで医療費が高額になった場合には、高額療養費制度があります。

会社員など一定の条件を満たす人が病気やケガで働けない場合には、傷病手当金があります。

死亡した場合には、条件を満たす遺族へ遺族基礎年金や遺族厚生年金があります。

仕事を失った場合には、雇用保険の基本手当があります。

介護が必要になった場合には、公的介護保険があります。

こうした制度を知らずに民間保険だけで全部備えようとすると、保障が重複し、保険料を払いすぎる可能性があります。

だから先に公的保障を確認します。

定期保険は一定期間だけ大きな保障を持ちやすい

掛け捨て型の生命保険として代表的なのが定期保険です。

定期保険は、10年間、20年間、60歳までなど、一定期間の死亡保障を確保する商品です。

生命保険文化センターによると、定期保険は終身保険や養老保険と比べ、一般に少ない保険料で大きな死亡保障を準備できます。

一方で、満期保険金などの貯蓄性は基本的にありません。

この特徴は、

子どもが独立するまで

住宅ローンや教育費の負担が大きい期間だけ

家族を守るための大きな死亡保障が必要

というケースと相性があります。

必要な期間が終われば、大きな死亡保障も不要になる可能性があります。

収入保障保険という方法もある

死亡保障には、まとまった一時金を受け取る定期保険だけでなく、死亡後に毎月一定額を受け取る収入保障保険という選択肢もあります。

たとえば、子どもが小さい時期は、今後長期間の生活費が必要です。

一方、子どもが成長するにつれ、独立までの残り期間は短くなります。

必要保障額も時間とともに小さくなる場合があります。

収入保障保険は、こうした「必要保障額が年々減っていく家庭」に合うことがあります。

定期保険と収入保障保険のどちらが適しているかは、必要な受取方法や家族状況によって変わります。

大切なのは、商品名から選ぶのではなく、必要保障額と必要な期間から選ぶことです。

扶養する家族がいなければ大きな死亡保障は必要ない場合がある

生命保険の死亡保障は、自分が亡くなったときに経済的に困る人を守るためのものです。

そのため、独身で扶養家族がいない場合や、配偶者が経済的に自立しており十分な資産がある場合には、大きな死亡保障が必要ないことがあります。

自分の葬儀費用が心配だから何千万円もの死亡保障を持つ必要はありません。

預貯金で対応できるなら、保険を使わない方法もあります。

もちろん、個別事情は異なります。

親へ仕送りしている。

家族の生活費を負担している。

事業の保証などがある。

こうした場合は必要保障が生じることがあります。

「独身だから絶対不要」ではなく、死亡時に誰が経済的に困るのかを確認します。

子どもがいる家庭では必要保障額が大きくなりやすい

小さな子どもがいる家庭では、死亡保障の必要額が大きくなりやすいです。

残された家族には、

日々の生活費

住居費

教育費

大学進学費

などが長期間必要になります。

しかし、遺族年金や配偶者の収入もあります。

住宅ローンに団体信用生命保険が付いていれば、死亡時に住宅ローン残高がなくなる場合があります。

そのため、

子どもがいるから3,000万円

ではなく、

将来必要な生活費と教育費

から、

遺族年金

配偶者収入

資産

団体信用生命保険

を差し引いて考えます。

保障額は子どもの成長とともに減らせる

死亡保障は、一度決めたら一生同じ金額を持つ必要はありません。

子どもが0歳なら、独立まで20年以上あります。

子どもが高校生なら、独立までの期間は短くなっています。

その間に貯蓄も増える可能性があります。

配偶者の収入が増えることもあります。

住宅ローン残高も減ります。

つまり、時間が経つにつれて必要保障額は小さくなるケースが多くあります。

そのため、定期的に保障額を見直すことが大切です。

大きな死亡保障を一生涯持ち続ける必要がない家庭では、必要な期間だけ掛け捨てで確保する考え方が合理的です。

医療保険も不足額を確認する

掛け捨て保険というと死亡保険だけではありません。

医療保険にも掛け捨て型があります。

ただし、医療保険についても、まず公的医療保険を確認します。

高額療養費制度により、保険診療の自己負担には年齢や所得に応じた上限があります。

会社員など一定の条件を満たせば、働けない期間に傷病手当金を受け取れる場合があります。

それでも、

差額ベッド代

食事代

先進医療の技術料

保険外診療

収入減

などは自己負担になる場合があります。

自分の生活防衛資金で対応できるなら、医療保険の必要性は低くなることがあります。

対応できない不足があるなら、その部分を民間保険で補う選択肢があります。

保険料は固定費として考える

保険は一度契約すると、毎月自動的に保険料が引き落とされます。

月3,000円なら小さく見えます。

しかし、

1年で36,000円

10年で360,000円

30年で1,080,000円

です。

月5,000円なら、

10年で600,000円

30年で1,800,000円

です。

保険料は家賃や通信費と同じ固定費です。

必要な保障なら払う価値があります。

しかし、使う可能性の低い小さな保障や、公的制度と重複する保障へ何十年も保険料を払うことは、家計改善の妨げになります。

だから必要最小限にします。

「保険に入らない」と「無防備」は違う

民間保険を減らすと、

保障がなくなって不安

と感じることがあります。

しかし、保険に入っていないリスクをすべて無防備にしているわけではありません。

公的保険があります。

生活防衛資金があります。

貯蓄があります。

金融資産があります。

家族の収入があります。

勤務先の制度があります。

これらを組み合わせて備えます。

民間保険は、その最後に残った大きな不足を埋める手段です。

保険会社の商品だけが「保障」ではありません。

家計全体が保障です。

掛け捨て保険を選ぶときに確認すること

必要な掛け捨て保険へ加入する場合も、商品を適当に選ばないようにします。

確認するのは、

  • 何のリスクを保障するのか
  • 保険金額はいくらか
  • 保障期間は何年か
  • 毎月の保険料はいくらか
  • 更新型か全期型か
  • 更新後に保険料はいくらになるか
  • 支払対象外となる条件は何か
  • 告知義務は何か
  • 特約は本当に必要か

です。

特に定期保険には、契約期間中の保険料が一定の全期型と、一定期間ごとに更新する更新型があります。

更新型では、更新時の年齢などによって保険料が上がる場合があります。

最初の月額だけでなく、必要な期間全体の保険料を見ます。

保険会社の比較では保障条件も見る

同じ死亡保障2,000万円でも、商品によって条件や保険料は異なります。

安さだけでなく、

保障内容

免責条件

保険期間

更新条件

付帯サービス

保険会社の財務健全性

なども確認します。

ただし、必要以上に多くの特約を付ければ、掛け捨て保険でも保険料は高くなります。

目的は、

必要な大きなリスクを

必要な金額だけ

必要な期間だけ

保障することです。

告知は正確に行う

生命保険へ加入するときは、健康状態や既往歴などについて告知が必要になる場合があります。

保険料を安くしたい。

加入を断られたくない。

という理由で、事実と異なる告知をしてはいけません。

告知義務違反があると、契約解除や保険金が支払われない原因になることがあります。

病歴や通院歴がある場合は、質問内容を確認し、分からない点は保険会社へ確認します。

保障は、いざというときに支払われて初めて意味があります。

今入っている保険を解約してから新規加入しない

現在の保険を見直して掛け捨て型へ切り替える場合は、順番が重要です。

必要な新しい保障へ申し込む。

審査・告知を行う。

新しい契約が成立する。

保障開始日を確認する。

その後に古い不要な契約を解約する。

この順番なら、保障の空白を作りにくくなります。

特に健康状態によって新しい保険へ加入できるか分からない場合、先に古い契約を解約しないことが大切です。

保険を比較する前に必要保障額を紙に書く

保険商品を検索すると、たくさんの商品が出てきます。

比較サイトを見ると、

月額保険料

保険金額

ランキング

などが並びます。

しかし、その前にやることがあります。

自分に必要な保障を書き出すことです。

たとえば、

死亡保障 1,500万円

必要期間 15年間

医療保障は生活防衛資金で対応

と決めてから商品を探します。

そうすれば、

保障3,000万円の方が安心ですよ

医療特約も付けましょう

終身保障も付けましょう

と提案されても、自分の基準で判断できます。

商品から必要保障を決めるのではなく、必要保障から商品を選びます。

保険料が下がった分は貯蓄や投資へ回す

不要な貯蓄型保険を解約し、必要最小限の掛け捨て保険へ切り替えると、毎月の保険料が下がる場合があります。

そこで浮いたお金を使ってしまえば、家計改善効果は小さくなります。

生活防衛資金が足りないなら現金を貯める。

生活防衛資金が十分ならNISAなどで長期資産形成をする。

この流れなら、

必要な保障は保険

将来の資産形成は投資

と役割を分けられます。

前回までの宿題で学んだことが、ここでつながります。

今回の本人学習記録

今回、必要最小限の掛け捨て保険について学びました。

僕が今回一番理解できたのは、

保険の仕組みを知ったうえで、足りない分だけ掛けておく

という考え方です。

公的保障を知らずに、心配だから生命保険や医療保険へたくさん加入するのではありません。

高額療養費。

傷病手当金。

遺族年金。

雇用保険。

介護保険。

こうした制度を確認する。

自分の貯蓄を確認する。

家族の収入を確認する。

それでも足りない大きな損失だけ民間保険へ任せる。

その場合も、貯蓄型保険で資産形成まで一緒に行うのではなく、必要な期間だけ掛け捨てで保障を持つという考え方があります。

僕は今回、「保険に入ること」そのものが目的ではなく、「家計が破綻するほどのリスクを必要最小限のコストで移転すること」が目的だと理解しました。

今回の宿題は理解・完了とします。

今回の伴走記録

項目内容
実施日2026年10月4日
カテゴリ貯める力
通し番号90日目
宿題名必要最小限の掛け捨て保険に加入しよう
学んだこと公的保障・貯蓄・家族収入を確認し、それでも足りない大きな損失だけ民間保険で補う
生命保険遺族年金などを差し引いて死亡保障の不足額を計算する
掛け捨ての役割貯蓄ではなく、大きなリスクを必要な期間だけ保険会社へ移転する
主な選択肢定期保険や収入保障保険など、必要保障額・必要期間に合わせて選ぶ
本人の学び保険の仕組みを理解したうえで、足りない分だけ掛けておくことを学んだ
判定理解・完了
追加作業実際に保障不足がある場合だけ、必要保障額と期間を決めて掛け捨て保険を比較する
追加出費必要保障がなければ0円。加入する場合も不足分だけ
貯める力の進捗90/123
全体の進捗90/345

読者が今日できる小さな行動

「自分が亡くなったら経済的に困る人はいるか」を確認し、いる場合は残された家族の生活費・教育費などから、遺族年金、配偶者収入、預貯金などを差し引いて不足額を出す。その不足額と必要期間が分かってから、定期保険や収入保障保険などの掛け捨て型を比較する。

よくある質問

掛け捨て保険は損ではありませんか

保険は資産形成ではなく、大きな損失へ備えるための仕組みです。保障期間中に事故が起きなかった場合に保険料が戻らなくても、その期間の大きなリスクを保険会社へ移していたと考えられます。

独身でも生命保険は必要ですか

扶養する家族がいなければ、大きな死亡保障が不要な場合があります。ただし、親への仕送りなど個別事情があれば必要性は変わります。

子どもがいる場合はどのくらい死亡保障が必要ですか

一律の金額はありません。生活費、教育費などの必要額から、遺族年金、配偶者収入、資産、勤務先保障などを差し引いた不足分を目安にします。

定期保険と終身保険の違いは何ですか

定期保険は一定期間を保障する掛け捨て型が中心で、一般に少ない保険料で大きな死亡保障を準備しやすい商品です。終身保険は死亡保障が一生涯続き、解約返戻金などの貯蓄性を持つ商品があります。

収入保障保険とは何ですか

被保険者が死亡した場合などに、契約で定めた期間まで毎月一定額などを受け取るタイプの死亡保険です。子どもの成長とともに必要保障額が減る家庭に合う場合があります。

医療保険も掛け捨てにすればよいですか

まず高額療養費や傷病手当金、生活防衛資金を確認します。それでも家計で負担しにくい不足がある場合に、民間医療保険を検討します。

保険を切り替える場合、古い保険を先に解約してもいいですか

必要保障がある場合は、新しい契約が成立して保障開始日を確認してから古い契約を解約する方が安全です。健康状態によって新しい保険へ加入できない場合があるためです。

参考にした公開情報

生命保険の必要性や必要保障額は、家族構成、年齢、収入、資産、公的保障、勤務先制度、健康状態などによって異なります。実際に加入・解約・乗り換えをする場合は、契約条件と保障開始日を確認し、必要な保障に空白が生じないようにしてください。

まとめ|公的保障を確認し、足りない大きなリスクだけ掛け捨てで補う

今回の宿題では、必要最小限の掛け捨て保険について学びました。

僕が一番理解できたのは、

保険の仕組みを知る。

公的保障を知る。

自分の貯蓄を確認する。

それでも足りない大きな損失だけ保険で補う。

という順番です。

生命保険では、遺族年金、配偶者収入、預貯金などを差し引いて死亡保障の不足額を計算します。

医療費については、高額療養費や傷病手当金などを確認します。

そのうえで本当に不足があるなら、必要な期間だけ掛け捨て保険で備えます。

掛け捨てだから損なのではありません。

保険金を受け取ることが目的ではなく、家計が破綻するほどの大きなリスクを移転することが目的です。

一方、資産形成は保険とは分けて考える。

生活防衛資金を作り、長期資金はNISAなどで低コストに運用する。

これまでの宿題で学んだ内容が、今回かなり一本につながりました。

保険は多ければ多いほど安心ではありません。

不足している保障を必要な期間だけ持つ。

そして不要になったら見直す。

これが、固定費を抑えながら大きなリスクへ備えるための基本だと理解しました。

90個目の宿題を完了し、貯める力は90/123、全体では90/345になりました。貯める力は残り33件です。

※本記事は、リベラルアーツ大学およびリベシティの公式記事ではありません。筆者が学んだ内容を、金融庁・生命保険文化センターなどの公開情報と照らし合わせて整理した非公式の個人実践記録です。

※本記事は、リベラルアーツ大学およびリベシティの公式記事ではありません。

筆者が学んだ内容や実際に取り組んだ結果を、初心者向けに整理した非公式の実践記録です。

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