ライブ配信では、時間の都合で取り上げられない質問も少なくありません。そこで資産形成ナビでは、配信中に流れた質問の中から「これは多くの人の参考になりそう」と感じた内容を、Q&Aシリーズとして整理していきます。
今日の質問
家族信託の準備を考えています。銀行を変えることから始めるより、先に専門家へ相談した方がよいでしょうか。
結論
先に専門家へ相談した方が安全です。
家族信託は、銀行口座を作れば終わる制度ではありません。誰のために、誰が、どの財産を、どのように管理するのかを契約で決める必要があります。
参考: 日本司法書士会連合会 民事信託支援業務の執務ガイドライン
銀行変更だけでは足りない
家族信託では、信託口口座を使うことがあります。ただし、口座の有無より前に、信託の目的や契約内容が重要です。
先に銀行だけ変えても、契約内容が固まっていなければ手続きが進まないことがあります。金融機関ごとに対応も違うため、専門家と相談しながら進める方が無駄が少ないです。
最初に整理すること
相談前に、次の項目をざっくり整理しておくと話が早くなります。
- 誰の財産を管理したいのか
- 認知症対策なのか、相続対策なのか
- 管理する財産は預金、不動産、株式のどれか
- 管理する人は誰か
- 家族の合意は取れそうか
- 税金や登記が関係するか
特に不動産がある場合は、登記や税務の確認が必要になることがあります。
家族の合意を軽く見ない
家族信託は、仕組みだけを見ると便利に見えます。しかし、家族の一部だけで進めると、あとで不信感が出ることがあります。
受託者になる人の負担、他の相続人の納得、管理方法、報告方法まで考えておきたいです。
専門家の選び方
相談先は、家族信託や民事信託の実務経験がある司法書士、弁護士、税理士などです。
一人の専門家だけで完結しない場合もあります。不動産登記、契約書、税務が絡むなら、必要に応じて複数の専門家が関わる形を考えましょう。
まとめ
- 家族信託は銀行変更から始めるより専門家相談が先
- 目的、財産、管理者、家族関係を整理する
- 信託口口座は契約設計の後に確認する
- 家族の合意と受託者の負担も見る
- 不動産や税務が絡む場合は早めに専門家へ相談する
家族信託は、便利な名前だけで進めると失敗しやすい制度です。先に設計を固め、その後に銀行や手続きを確認する順番が安心です。